« 幻の滝 | トップページ | 破滅から救われるための唯一の力 »

2007年4月 5日 (木)

オホーツク海は太平洋の心臓!!

Circle  今日は、札幌の北海道環境サポートセンターで地球温暖化関連のセミナーがありました。講演者は、北海道大学低温科学研究所所長の若土正暁氏、講演テーマは「豊かな海、オホーツク海に迫る危機とは」でした。

 今回の講演会は大変素晴らしいもので、とても勉強になりました。オホーツク海が、太平洋の生態系にいかに重要な役割を果たしているかがわかりました。以下に講演の概略をご紹介します。

 最初に簡潔に結論を言いますと、オホーツク海は太平洋の心臓の役割を果たしており、その能力が、地球温暖化の影響で急速に衰えつつある、このまま温暖化が進めば、太平洋の生態系に重大な影響が現れるようになる、とのことでした。若土正暁氏は、長年にわたってオホーツク海の研究をされてこられました。

 オホーツク海には、アムール川から大量の栄養分を含んだ水が流れ込みます。冬季、その水が北西部シベリア沿岸に流れ出した後、北西からの非常に強く、冷たい風に冷やされて大量の海氷が生成され、その風に乗って海氷は次々に沖合いへ流れ出します。そのため、沿岸ではさらに大量の海氷が生産され続けます。

 一方、海氷が生成したことによって高塩分濃度になった海水は大量の溶存酸素を伴って海底深くに沈みこみ、といっても、大陸棚になっているので、深さ400~500メートルくらいに中心の流れをもつ中層流となって、こちらも沖合いに流れ出します。北西からの強い風と、表面の海氷の流れと、中層流の流れが、東樺太海流と呼ばれる強い海流を作り出します。

 ところが、オホーツク海は千島列島によって、かなりの部分が閉ざされているため、単純に太平洋と混ざり合いません。2ヶ所の比較的大きな海峡、北のクルゼンシュタイン海峡と南のブッソル海峡を通じて、太平洋と交流します。東樺太海流は南に下る流れのため、ブッソル海峡がオホーツク海から出てゆく海峡となり、クルゼンシュタイン海峡がオホーツク海に流入する海峡となります。ブッソル海峡から海流の流れが出てゆく際に、海峡が比較的浅いため、また狭いため、表層の水と中層の栄養分と酸素に富んだ水が混ざり合うと同時に急流となり、さらに、出口を流れる親潮と混ざり合って太平洋に噴出しているのだそうです。また、それと同時に、クルゼンシュタイン海峡では、太平洋で養分と酸素を失った海水がオホーツク海に戻り、このことから、オホーツク海が太平洋の心臓のような役割を果たしているとのことでした。

 その太平洋の生態系にとって重要な役割を担っているオホーツク海が、地球温暖化の影響を受けて、その能力を弱めつつあるとのことでした。現実に、オホーツク海の海水温の年々の上昇、および海氷面積の年々の減少が顕著に現れ始めており、今後地球温暖化が進めば、太平洋の生態系に重大な影響を及ぼすことになるのではないか、ということです。

 これ以上のことは、私には答えられませんので、以下のページなどを参考になさってください。

http://www.hokudai.ac.jp/bureau/populi/edition21/wakatsuchi.html

http://72.14.235.104/search?q=cache:V4tlEzZitVEJ:www.jst.go.jp/kisoken/crest/report/heisei13/pdf/pdf04/04_2/005.pdf+%E3%83%96%E3%83%83%E3%82%BD%E3%83%AB%E6%B5%B7%E5%B3%A1&hl=ja&ct=clnk&cd=2

 今回のお話は、「地球温暖化」を、より身近な問題として考えることのできる貴重なものでした。多くの人に伝えてゆきたいと考えています。

|

« 幻の滝 | トップページ | 破滅から救われるための唯一の力 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/162477/14570561

この記事へのトラックバック一覧です: オホーツク海は太平洋の心臓!!:

» マドンナ、アル・ゴア氏に大統領立候補を懇願 [イルカからのメッセージ]
マドンナが、アカデミー賞最優秀長編ドキュメンタリー賞を受賞した「不都合な真実」で、地球の温暖化問題の切実さを訴えているアル・ゴア元副大統領に、200... [続きを読む]

受信: 2007年4月 6日 (金) 14時17分

« 幻の滝 | トップページ | 破滅から救われるための唯一の力 »